JES2016 症例集

ライブ手術中継 1 「AAA/CIAA/IIAAに対するEVAR+IIA coil」

症例1
74歳 男性

【診断】腹部大動脈瘤(37mm)
両側総腸骨動脈瘤(右37mm、左20mm)
両側内腸骨動脈瘤(右29mm、左41mm)

【主訴】
検査異常 (CT)
【起始・経過】
2004年急性大動脈解離(Stanford A型)に対し、当院心臓外科にて上行大動脈置換術を施行した。その際のCTにて腹部大動脈瘤、両側総腸骨動脈瘤、両側内腸骨動脈瘤を認めていたが、瘤径が小さく経過観察となっていた。その後徐々に瘤径拡大認め、2016年1月当科依頼となった。
【既往歴】
  • 高血圧、脂質異常症、慢性腎臓病、前立腺肥大、Cr 1.63 mg/dl
  • 2004年:DA(Stanford A型)→上行大動脈置換術(当院心臓外科)
  • 1970年:急性虫垂炎→手術 2005年:右鼡径ヘルニア→手術
【嗜好歴】
喫煙:20本×45年 (10年前~禁煙)
【現症】
ABI:右1.16 左1.18
【治療計画】
EVAR + B/L IIAA coil

造影CT

JES2016 症例1 図

ライブ手術中継 2 「腸骨・総大腿動脈病変に対するステント+内膜剥離術:血管外科医の真骨頂」

症例2
73歳 男性

【診断】閉塞性動脈硬化症(TASC II D)

【主訴】
右間歇性跛行 100m
【起始・経過】
2014年頃より両下肢の間歇性跛行が出現した。
2016年3月右間歇性跛行100mとなり、当院整形外科受診。ABIの低下を認め閉塞性動脈硬化症の疑いにて当科依頼となった。抗血小板剤の内服や運動療法により症状の改善を認めず、今回治療となった。
【既往歴】
  • 高血圧、糖尿病(HbA1c 13.9→7.3%)、脂質異常症、肺気腫、Cr 1.05 mg/dl
  • 2013年:右肺癌→右肺下葉切除術
【現症】
ABI:右0.55 左0.88
【治療計画】
B/L CFA-TEA+B/L EIA stent or F-F bypass

造影CT

JES2016 症例2 図

ライブ手術中継 3 「遠位弓部瘤に対するTEVAR+LSCAコイル」

症例3
82歳 男性

【診断】弓部大動脈瘤(60mm)

【主訴】
検査異常(CT)
【起始・経過】
2011年5月腹部大動脈瘤に対し当院でステントグラフト内挿術施行。その頃より弓部大動脈瘤41mmを認めており、外来経過観察となっていたが、徐々に瘤径拡大を認めたため手術適応と判断した。
【既往歴】
  • 高血圧、高尿酸血症、緑内障
  • 2011年:腹部大動脈瘤→ステントグラフト内挿術、Cr 1.14 mg/dl
【現症】
ABI:右1.06 左0.93
【治療計画】
脳血管造影、TEVAR + 左SCA coil

造影CT

JES2016 症例3 図

ライブ手術中継 4 「若手の為のSimple EVAR」

症例4
75歳 男性

【診断】腹部大動脈瘤(54mm)

【主訴】
検査異常(CT)
【起始・経過】
2011年検診にて施行したCTで腹部大動脈瘤35mm、右総腸骨動脈瘤19mmを指摘され当科紹介受診。瘤径が小さい為、外来経過観察していた。
(2011年:35mm、2014年:40mm、2015年:44mm)
2016年7月に瘤径54mm大と急速拡大を認め、治療の方針となった。
【既往歴】
  • 高血圧、脂質異常症、Cr 1.14 mg/d
【嗜好暦】
喫煙:20本×50年間(現在禁煙中)
【現症】
ABI:右1.06 左0.93
【治療計画】
Simple EVAR ± IMA coil

造影CT

JES2016 症例4 図

ライブ手術中継 5 「慈大式CEA:血管外科医の真骨頂」

症例5
75歳 男性

【診断】右内頸動脈狭窄症(無症候性)

【主訴】
検査異常(腹部超音波)
【起始・経過】
2015年10月TAAA治療目的に前医より紹介受診。
2016年3月枝付きステントグラフト術施行。当科術前精査のCTにて、右内頸動脈に狭窄を認めており、TAAA治療時に脳血管造影施行。右内頸動脈高度狭窄(C3上縁)を認め、今回治療方針となった。
【既往歴】
  • 重度COPD(H-J Ⅳ度)、高血圧、
  • 2001年:ASO → Aorto-Bifemoral F bypass
  • 2012年:狭心症→PCI、2014年:虫垂炎→手術
  • 2015年:腸閉塞(保存的)、2016年:TAAA →枝付きステントグラフト、
  • Cr 1.04 mg/dl
【嗜好暦】
喫煙:40本×40年間(現在禁煙中)
【現症】
ABI:右0.57 左0.99
【治療計画】
慈大式CEA

造影CT

JES2016 症例5 図

ライブ手術中継 6 「TASC D SFA に対するEVT」

症例6
72歳 男性

【診断】閉塞性動脈硬化症(TASC II D)
右浅大腿動脈閉塞

【主訴】
右間歇性跛行
【起始・経過】
2015年3月頃より間歇性跛行が出現。徐々に増悪認め、間歇性跛行50mとなったため、前医循環器内科受診。薬物運動療法を行なうも症状改善せず、治療目的に当科紹介となった。
【既往歴】
  • 高血圧、糖尿病、脂質異常症、腰部脊柱管狭窄症
  • 2016年:早期胃癌→ESD、2016年:狭心症→PCI
  • Cr 1.20 mg/dl
【嗜好暦】
喫煙:20本×50年間(半年前から禁煙中)
【現症】
ABI:右0.68 左0.96
【CT所見】
右浅大腿動脈CTO 19cm(病変長21cm)
【治療計画】
右SFA stent

造影CT

JES2016 症例6 図